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「松井選手のこと」 2007年10月 |
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ヤンキースの松井選手の07年は、 好不調の波が特に激しいシーズンだった。 だから、僕の一喜一憂も大変なものになった。 足の故障もあり凡打が続くと、そのフォア・ザ・チームへの 思いが強いだけに切なさがこみあげてくる。 でも、その一途さは7月の月間MVPで花開いた。 9月20日の25号ホームランも忘れられない。 オリオールズに2対1で辛勝し、首位レッドソックスに 14.5もつけられたゲーム差を1.5まで縮めた 記念すべき一発だったのだ。 言うまでもないが僕の手の中では久保田名人から贈られた NY55バッドが何度も握りしめられていた。 気がつけばチームへの貢献の証とも言える打点をコツコツと積み上げ A・ロッドに続くチーム2位の103打点をたたき出している。 さてヤンキースは、地区優勝こそ逃したが ワイルドカードでポストシーズン進出を決めた。 これでまたこの10月も松井に会える。 僕はいつも彼の打席ごとにまずその細いグリップに 小指を少し浮かした状態で握るその手首に目が行く。 06年の骨折で今でも7本のボルトが埋め込まれている その手首に。 「過去はコントロールできない。 未来のコントロールを目指すことが大事でしょう。」 絶望の淵から這い上がる時、松井選手はこう言った。 ホームランを放ちホームベースを踏む時も さほど喜びをあらわにしない その表情の裏には野球へのひた向きな純粋さと 心の強さがあるのだろう。 僕は松井選手のそんなところに魅かれているような気がする。 | ||||||||
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