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monthly panda back issue
「作文」         2008年4月


小学生の時、はじめての「作文」の時間に配られた原稿用紙は、
僕をちょっぴり大人の気分にさせてくれた。
思っていることを一文字ずつに託して文章にし、
マス目を埋めていくことは大変だけど
やけにピーンと張りつめたような
心地よい緊張感をかもし出していた。
後日、母に渡すと、みるみる顔がほころんで、
それまで見たこともないくらいの笑顔になった。
そんなことを思い出しながら、この度の
「文字・活字文化の日記念 第一回こども作文コンクール」
選考委員の依頼を受けた。
なんてったって今の子ども達の生の「作文」に
触れられるなんてこんな嬉しいことはない。
子ども達にとって、大人の仕事が見えづらくなっている昨今
「働く人」「父母の仕事」というテーマはとてもタイムリーだ。
日頃、めったに仕事の話などしないであろうお父さんが、
自分の仕事とその関わりをとらえかえしながら情熱を語り、
それに耳を傾ける子ども達の微笑ましい姿が
いくつもの文章の あちらこちらからにじみ出ていた。
気がつくとすっかり子どもの気分で
「お父さんいいぞ。でも体は壊さないようにね」
なんて思ったりしている。
もし僕がお父さんだったらこの仕事、
果たしてどう子どもに伝えるだろう
なんて勝手に考えたりもした。
何だかいろんな仕事とそれを包む街や
それぞれの家庭までも 体感できたような温かい気持ちになった。
改めて「作文」ってすごいなと思った。
会場で会った子ども達は僕の想像とはちょっと違っていたけれど
文字や文章から感じられた優しさや力強さは
表彰式での緊張した面持ちの中からでさえ
ちらっと顔をのぞかせていたのがとても微笑ましかった。
ケイタイメールは便利だけどやっぱり一文字一文字、
皆違うそれぞれの個性で書く文字から伝わる思いは
格別のものだと僕は思う。
そしてこのコンクールに応募してくれた
新宿区の小学生2073名の皆さん、本当にありがとう。

 
 
 
 
 
3月 4月 5月
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